タイミングベルトとチェーン
チェーンと比較したタイミングベルト(歯付ベルト)の特長
メンテナンスフリー
タイミングベルトは、適正張力で組み付けると、その後の張りまし等のメンテナンスは不要です。
チェーンの場合は、定期的な張りまし等のメンテナンスを怠ると、騒音が大きくなるなど、早期損傷トラブルの原因になります。
潤滑油不要
多くのチェーンは、使用にあたって潤滑油を塗布する必要がありますが、タイミングベルトは潤滑油が不要なため、給油メンテナンス作業の削減以外にも、油による汚れの問題もありません。
軽量
タイミングベルトは、金属製のチェーンに比べ軽量です。
機械の重量や使用時のイナンシャーが低減できます。
また交換時の持ち運びも容易です。
正確な位置決め精度
タイミングベルトは、ベルトの歯部とプーリの歯部のバックラッシが小さいため、正確な位置決めが可能です。
チェーンと比較したタイミングベルト(歯付ベルト)の弱点
低速域で幅が広くなる
タイミングベルトは、材質がゴム又はウレタンのため、低速域では金属のチェーンに比べ広いベルト幅が必要になります。
そのため、低速・高トルク域でのコンパクトな設計を行うためには、この領域に特化したタイミングベルトの選定が必要です。
長さに制約がある
ローラチェーンはリンクを組合せて連結したものなので、1ピッチ単位で長さに自由度がありますが、伝動用タイミングベルトの大部分は、長さ1種類ごとに専用の金型が必要です。
そのため、長さに制約があります。
設計時には、事前にサイズを確認する必要があります。